• イベントレポート

東京都文京区にて Tech for Peaceワークショップ in Bunkyo「教育版マインクラフトで戦争の歴史と平和を学ぼう」ワークショップを開催しました

2025年8月5日・6日の二日間、東京大学大学院渡邉研究室と連携して、戦争の歴史と平和について学ぶワークショップを開催しました。

会場は、東京都にある「文京シビックセンター」です。

本ワークショップでは、東京大学の渡邉先生を講師に迎え、子ども達が戦災や原爆に関する資料・デジタルコンテンツ、白黒写真のカラー化やAIによる動画化を体験。

これらを通じて戦前・戦後の歴史を学んだ後は、子どもたち自身の手で、教育版マインクラフトを用いて“当時の暮らし”を再現しました。

 

Day1(8月5日)

東京大空襲や広島・長崎の被爆の動画や資料を見て、​戦争の歴史や文京区の​「まち 」「 ひと 」「 くらし 」を知ろう

1日目のはじめは、インプットの時間。

東京大空襲や広島・長崎の被爆をテーマに、写真や映像、体験コンテンツを通して、戦争を経験した人々の記憶を「視覚」と「身体」で受け止める時間となりました。

 

次に白黒写真のカラー化や動画化を通じて、戦争の歴史や文京区の「まち」「ひと」「くらし」を学びます。

渡邉先生からは「カラー化や動画化の技術はAIを活用したもので、必ずしも当時の様子を正確に表現したものではない。しかし、じっくり観察することで当時の人々の様子を考えるきっかけになる」とお話しいただきました。

 

1枚の写真から「この時代に人々はどんな暮らしをしていたのか?」と想像する体験は、子どもたちにとって、ただの“歴史学習”ではなく、記憶に残る学びとなったようです。

さいごは、グループに分かれ、翌日に向けてマインクラフトで再現するテーマを抽選し、グループ内の役割を決定。

カラー化した当時の資料をもとに、どんな建物や生活の様子を再現するかを考えました。

 

Day2(8月6日)

学んだこと・気づいたことをもとに、マインクラフトでまちをつくろう!

2日目は、マインクラフトで設計、制作、発表を行いました。

1日目のインプットを思い出しながら設計し、グループで役割を分担しながらマインクラフトで制作を行いました。

 

少しでも制作の時間を確保するために、お昼ご飯を食べた後、すぐにマインクラフト制作に戻るこどもたち。

真剣な表情で作業を進める姿が印象的でした。

 

平和ワークショップでは建物を再現するだけではなく、当時の人々の暮らしを想像しながら、NPC(Non-Player Character:ノンプレイヤーキャラクター)を使って、平和のメッセージをワールドの中に残しました。

 

二日間のさいごには、会場を移動して大きなステージで作品発表。

一般の方もいらっしゃる中、子どもたちは堂々と発表を行いました。

 

東京大学の渡邉先生からは「けんかをしないこと。誰かがけんかをしていたら止めに入ること。それを地球に暮らす60億人ができれば、きっと戦争はなくなる」というメッセージが贈られました。

文京区長からは、「『平和』という字のうち、ただ『平ら』なだけではなく、『和』ということを深く考えてほしい」とコメントをいただき、子どもたちの取り組みと成長に力強いエールが送られました。

 

保護者の皆さんからも感想をいただきました。

「子どもと一緒に戦争について触れたり、学んだりすることは難しいと考えていましたが、マインクラフトのおかげで興味深く参加することができました」

「平和学習というと悲惨さを強調するものになりがちですが、日常にフォーカスする点やマインクラフトを利用してクリエイティブに昇華する点に好感を持ちました。親の私も一緒に参加し、新たな視点を持つことができました。本当に良かったです」


今回のワークショップでは、写真のカラー化・動画化などの新しい技術とマインクラフトを組み合わせることで、遠く感じられる過去の出来事を自分たちの生活の延長として考えるきっかけになったと思います。

今後もMinecraftカップでは、さまざまな取り組みやワークショップを通じて、子ども達の自由な発想と表現を応援していきます。

 

関連リンク

今回のワークショップのきっかけとなった、広島・長崎マイクラ平和ワークショップは、「2024年度グッドデザイン・ニューホープ賞 優秀賞」を受賞しています。

 

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