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石川県輪島市門前町にて、マイクラ×ARワークショップ「門前の記憶と未来」を開催しました

12月14日、石川県輪島市門前町にて、教育版マインクラフトとAR技術を活用したワークショップ「マイクラ×ARでつなぐ『門前の記憶と未来』」を開催しました。

当日は、地域の子どもから大人まで14名が参加。令和6年能登半島地震からの復興の中で、地域の歴史や記憶をデジタル技術で次世代へ継承する新しい試みとなりました。

子どもたちがNPCを制作中

 

本ワークショップの目的

地域に伝わる由緒や人々の想いを、マインクラフトとモノクロ写真のカラー化技術、そしてAR(拡張現実)を活用して記録・表現することを目的に開催されました。

参加者は、まちの歴史や地域の方の声をインプットしたうえで、商店街を舞台に「未来の門前のまち」を制作。完成した作品は3Dデータとしてアップロードし、ARで現地の風景に重ね合わせて鑑賞できる形でアーカイブしました。

 

プログラムの流れ

講師に、東京大学大学院の渡邉英徳教授、マインクラフト教育の第一人者であるタツナミシュウイチ氏をお迎えしました。また、地元の商店街の方々にもご協力いただき、地域に根ざした学びの場となりました。

 

プログラム内容

当日は、以下の流れでワークショップを実施しました。

  1. 地域の記憶を聞く
  2. カラー化写真とARの確認
  3. 未来の商店街をつくろう
  4. AR体験と発表

 

① 地域の記憶を聞く

 

ワークショップは、地元の住職や商店街の方から「昔の門前商店街の賑わい」についてのお話を聞くことからスタート。

参加者たちは、かつて活気に満ちていた商店街の様子に熱心に耳を傾けました。

 

② カラー化写真とAR体験

 

渡邉英徳教授から事前に用意した白黒写真をカラー化して紹介すると、
子どもたちは「実際の色」を想像しやすくなったようで、過去の情景をより鮮明に捉えていました。

AR体験では、子どもたちが後に制作する建築物がどのように映るのかを“事前確認”として行い、
画面越しに自分たちの作品が現れる未来を想像しながら、早くもワクワクした様子が見られました。

タツナミ氏と複数の子どもたちがARを見ている様子
自分たちが作った建築にARで入り込み寝るよう様子

 

③ 未来の商店街をつくろう

タツナミシュウイチ氏の指導のもと、教育版マインクラフトを使った制作がスタート。
子どもたちは、学んだ地域の記憶や町が抱えている課題などを自分ごととして考え、それぞれが思い描く「未来の門前商店街」を形にしていきます。

 

制作では、公園、ホテル、ごはん屋さんなど、多彩な施設が生まれました。
それぞれの「未来の門前商店街」を自由に表現していきました。

最後には NPC を活用して
「見てほしいポイント」や「訪れた人へのメッセージ」 を書き込んでもらいました。
作品を通して伝えたい想いが丁寧に表現されていたのが印象的でした。

 

④ AR体験と発表

制作後は、各チームが自分たちの作品を発表し、込めた想いや工夫を共有しました。

公園をつくったチームは、震災後の復興の過程で「子どもたちが安心して遊べる場所が少ない」という課題に着目して、作品では、雨の日でも遊べるように透明の屋根を設置していました。
また、かつて地域にあった銭湯を屋上に復活させて日本海側の夕陽を眺められるようにするなど、歴史と現在のニーズを踏まえた工夫が随所に盛り込まれたアイデアに、保護者の方々も大変感心している様子でした。

また、町の方からは
「公園に透明の屋根をかけて日光が当たるようにする発想は、これからの復興にとって良いヒントになる」
というコメントもいただき、子どもたちの創造性が地域の未来を考えるきっかけにつながっていることが感じられました。

 

AR鑑賞では、

  • 作品を下からのぞき込む
  • サイズを変えながら撮影する
  • お互いの作品にアングルを工夫して近づく
    といった姿が見られ、子どもたちが満足そうに夢中で撮影する様子が印象的でした。

当初予定していた屋外でのまち歩きAR体験は雨天のため実施できませんでしたが、
室内でのAR鑑賞は大変好評で、記念写真の撮影も行われました。

 

主催・共催
東京大学大学院 渡邉英徳研究室 / デジタルものづくり協議会 / 株式会社QUICK
 

後援
輪島市教育委員会
 

協力
Japan Crafters Union / 一般社団法人NOTOTO.

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