第6回 Minecraftカップ

親子で楽しむ!マイクラカップで輝く子どもをサポートする方法

マイクラカップは子どもたちの自由な創造性を発揮し、主体性を育む大きなチャンスです。この夏に向けてやる気にあふれているお子さんたちも多いのではないでしょうか?
しかし、親としては「そもそもゲームがわからない」「マイクラで結局なにをしてるの?」と、頑張る子どもたちをどうサポートすればよいのか悩んでいる方も多いはず。
ここでは、そんな親御さんのために、子どもがマインクラフトに取り組む際のサポート方法についていくつかのポイントをご紹介します。

1.実は学習要素たっぷり!?教育版マインクラフト

教育版マインクラフトはただのゲームではなく、親や先生たちも納得の学習機会がたっぷり詰まったツールなんです。レッドストーン回路はデジタル回路が学べ、MakeCodeを使えばプログラミングもを使って簡単に建築物を作れたり、元素ブロックを使って化合物を合成すれば今までにない新しいアイテムを作ることも可能です。
また、コマンドの入力には英単語が必須です。スペルを間違えるとコマンドは発動してくれないので、いつの間にか難しい単語を習得してしまっていることも!
子どもたちは勉強しようと思っていないのに、遊んでいたら学んでいたという先生や親も嬉しいゲームなんです。教育版マインクラフトは子どもたちの教育に特化して作られているので、世界中の学校教育、もちろん日本でも授業に取り入れられることが増えてきています。

ボランティアの高校生とコマンドに取り組む様子。筆者が運営するプログラミングサークル「みらいSTEAMラボ」にて(岡山県備前市)

2. 子どものやっていることに興味を持つ

とはいえ、「ゲームはよくわからない」と思っている先生・保護者のみなさん。まずは、子どもがPCの中でどんな活動をしているのかを知りましょう。
5分でいいので、お子さんの横に座り「これはどうやって作ったの?」と声をかけて子どもが作った作品やプロジェクトを見せてもらいましょう。子どもたちは、大人が自分の楽しんでいることに興味を持ってくれると嬉しくてたくさん説明してくれます。
誰だって自分の好きなことは「楽しさを伝えたい!共有したい」と思いますよね。さらに作品について話を深めていくと、子どもながらに様々な考えや工夫があることに驚かされると思います。
その大人たちの関心が子どもの自尊心や自主性を高めグングン成長していきます。

初めての教育版マイクラ。調べながら元素合成し風船をつくりました。

3. 知識は不要!子どもと楽しむ!

親として子どもに何かを教えたくなるかもしれませんが、マインクラフトについてわざわざ勉強する必要は一切ありません!そもそも、既にマインクラフトの魅力を知り、創作を楽しむ令和の子どもたちを昭和・平成を生きてきた私たちが導くことは不可能です。
ただし、必ず1度はやってほしいのが、子どもと一緒にマインクラフトをやってみること。
何の知識もなくマイクラの世界に放り出された親は文字通り右も左も分からないと思います。そこで頼りになるのは日々マインクラフトをやりこんできた百戦錬磨の子どもたち。子どもに操作を教わりながら、同じワールドの中で一緒に活動する経験はとても貴重です!
子どもに指示を受け建築したり、ブロックの種類を教えてもらったり、アイテムをもらってサポートしてもらったり・・・
いつもの親子・先生生徒の関係とは逆転し、誇らしげな子どもの顔。いつもと違う頼りになる一面を見ることができるかもしれません。そして、いつの間にか私たちもマイクラの魅力に気が付き、子ども以上にワクワクしているかも。一緒に楽しむことが、子どもたちやマイクラを理解しサポートする一番の近道になるんです。

整地を手伝ったお礼に、BBQをふるまわれる母。ゲームの中ではすべて立場が逆転します。

4. 応募やネット検索・YouTubeの使い方は、大人の知識でサポートして

最後にいよいよ大人の出番です。マイクラカップへの応募登録、インターネットでの情報検索、安全なオンライン活動の方法、参考になるYouTube動画の探し方などは子どもたちの安全を確保するためにも、大人がしっかりと見守ってあげてください。
また、CoderDojoのような、子どもたちのためのプログラミングクラブやサークルなどはお住まいの地域にありませんか?無償・もしくは安価に子どもたちがプログラミングを使った学びの場を開催していて、同じようにマイクラカップに挑戦する仲間や、サポートに奮闘する保護者が見つかるかもしれません!一度調べてみてはいかがでしょうか?

氷の爆弾を作るために、「酢酸ナトリウム」を元素合成しているところ。大人の知識でリードしてあげたいところですが、記憶を遠く彼方に置いてきたという方は子どもと一緒に再チャレンジしましょう。

まとめ

つい、「大人が子どもに教える」という形が正解だと思い込んでいませんでしたか?
子どもは自分で試行錯誤することで学び、成長します。子どもに相談されたときには「どうすればいいと思う?」など、自分で考えるきっかけとなる声掛けをしつつも、安全にだけ気を配り子ども自身が発見するプロセスを見守ってください。 
マイクラカップへの参加は、子どもにとって貴重な経験となります。親は「何かをしてあげたい」と先回りしたくなる気持ちもありますが、興味を持って声掛けをする・一緒に楽しむインターネットや情報収集でのフォローをすれば十分です。子どもは自分の力で学ぶことで、さらに自信を持ち活動に取り組むことができるはずです。今年のマイクラカップは子どもと一緒に楽しみながら、親子の絆を深める素晴らしい機会にしましょう

<執筆:櫻井 彩>

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