応募作品-2024年-
チームの特徴
大阪府立水都国際中学高等学校のマインクラフト部
チームメンバー
27名
作品の中で注目して
みてほしいところ
最も注目してみてほしいところは、大学です。学習というのはマズローの欲求階層説によると自己実現欲求に当てはまり、最も高次な欲求です。私達は、SDGsが達成された社会では学習のような高次な欲求が重要になると考えました。そこで、私達は学習の場、Well-beingを得る場として大学を設置しました。大学では学びの選択肢の多様化や、学生による技術や研究結果を街に共有することによって大学と街が共に成長できる社会を目指します。例えば、メインキャンパス4階のビニールハウスは、学生の手で開発されたもので、ここで植物の栽培や研究を行うことができます。さらに、プールや体育館、グラウンドなどを設置することによって健康面でも学生をサポートします。
これらの施設は学生だけでなく、一般の人も利用することができます。この街の大学は学生にとっても、一般の人にとっても、正に学びの場、交流の場ではないでしょうか。
「作品テーマ」をワールド上で
どのように表現したか
Well-beingについての知見を深めるために、株式会社キタイエさんにインタビューを行いました。インタビューを通じて、慶應義塾大学大学院で幸福学を研究する前野隆司先生の幸せの4つの因子というものを教わりました。「やってみよう」因子、「ありがとう」因子、「なんとかなる」因子、「ありのままに」因子の4つの因子を伸ばすことで幸せな状態を実現できるということがわかりました。また、「運動をする」、「毎朝好きなパンを買いに行く」など調子がいいと感じる行動が普段の生活におけるWell-beingにつながることを教わりました。これらを基に、大学内にSNSのような掲示板を作り、学生が自分の夢や目標を掲示できる場を設けたり、部員一人ひとりが幸せに感じる部屋を作ることで、主体性に関わる「やってみよう」因子と「ありのままに」因子を取り入れました。
どのようなことを調べたか
主に大学キャンパス内の体育館にて、レッドストーン回路とコマンドブロックを組み合わせた複数のギミックを設置しました。その中でも特に注力したのは、体育館の一階と二階を繋ぐテレポート装置です。パーティクルコマンドを用いた演出によって、テレポートコマンドの不自然さを緩和し、同時に利用者が使いたくなるカッコよさを加えました。パーティクルコマンドは癖があり、演出が長いと過剰になってしまうため、ティック単位で管理して、適切な量を模索しました。また、更衣室のドアには、レッドストーン回路を用いた自動ドアシステムを設置し、NPCとコマンドを使い分けることで、入室時と退室時で異なるセキュリティレベルを実現しました。さらに、病院とショッピングモールには、レッドストーン回路を活用したエレベーターを設置し、見た目の良さと機能性を両立させました。
プログラミングなどを、
どのように使ったか
私たちのグループは、ワールド制作を2つの期間に分けて行いました。まず、構想と建築力が必要と考え、昨年度からマインクラフトカップに参加しているメンバーをアイデアメイキングチームに、今年から参加するメンバーを建築練習チームに分けました。アイデアメイキングチームは作品テーマやワールドの構想、well-beingな社会構想を考え、建築練習チームはテーマに合った建築物のデザインと練習を行いました。練習で作った建築物は、ストラクチャーブロックでコピーすることでワールド制作に活用しました。7月中盤からは、全員で大学、港、工場地帯、ショッピングセンター、病院の5つのチームに分かれて具体的な制作に取り組みました。チーム分けによって統率がとりやすく、制作がスムーズに進みました。
どのような計画をたてて
制作をすすめたか
私達は作品テーマを「すべての人が平等かつ健康的で幸福を日々感じることができる社会」と解釈し、幸せの4つの因子を元にワールドを作りました。具体的には、多くの部屋に自然を取り入れるようにしました。これは、日本建築学会の研究で、視界内に緑が入っている方が、精神的ストレスが軽減されると示唆されているからです。また、トイレは男女で分けるのではなく、多目的トイレのようなジェンダーレスのものを設置したり、段差はできるだけスロープにするなどすべての人が不自由なく過ごせるような工夫をワールド全体に施しました。さらに、大学の寮には、前述した幸せの4つの因子を元に各部員が思う「自分の幸せが実現された部屋」を1人1つずつ作り設置しました。